ブロック療法とは

痛みの代表的な治療法は薬物治療神経ブロックです。通常、薬物治療で痛みの改善が不充分な場合、神経ブロック治療が行われます。痛みの伝達に関係している神経は知覚神経交感神経運動神経の三つがあります。知覚神経は興奮することで、痛みの情報を脳に伝達し、交感神経と運動神経は興奮すると血管や筋肉の収縮で血流が低下し、痛みを助長します。これらの神経の働きを抑え、脳に痛みの情報伝達を抑制するため、局所麻酔を注射するのが神経ブロックです。痛みの原因や痛みの程度に応じ、知覚神経だけブロックしたり、他の神経をもブロックするなどの方法があります。
帯状疱疹治療例で説明します。(手順として薬物治療から。)

1.薬物治療
帯状疱疹を患った初期(急性期)では、炎症の抑制に抗ウイルス剤を使います。痛みの抑制は消炎鎮痛薬を使います。
2.神経ブロック
薬物治療だけで痛みの抑制が不充分な場合に行います。帯状疱疹に行われる神経ブロックは以下の通りです。
2-1.三叉神経ブロック
顔の痛みは顔の感覚を支配している三叉神経(第1枝〜第3枝)に、痛みの範囲により、どの枝に注射するか判断します。その中で痛みの強い部位を支配している枝に対して行います。
2-2.星状神経節ブロック
顔に痛みがある場合の治療法で、首の付け根付近・左右両側に星状神経節があり、血流を司る交感神経が集まっています。顔面の血流を改善し痛みを抑制するため、ここに局所麻酔薬を注射します。
2-3.硬膜外ブロック
首から下に痛みがある場合、脊髄を包んでいる膜の外側の隙間(硬膜外腔という)に局所麻酔を注射し、神経伝達を遮断し、痛みを抑制します。
硬膜外ブロックは、カテーテル挿入による持続的に行う方法もあります。

神経ブロックの効果

神経ブロックは一時的に痛みが治まり、局所麻酔が切れると再び痛みがでますので、神経ブロックを何度か繰り返し行い、痛みが軽減するようであれば、更に繰り返し行います。血流の改善に伴い、痛みの物質が消失し、患部の炎症が治まると共に痛みが軽減します。痛みの程度、神経ブロックの種類・治療回数によって効果が異なります。

神経ブロック受診上の注意点

血液・抗凝固薬(バイアスピリンなど)を服用中の患者は受けられないことがあります。注射針を刺すので、出血の恐れがあります。特に星状神経節ブロック、硬膜外ブロックは基本的に受けられません。
局所麻酔の副作用によるしびれ麻痺など一時的に起こることがあり、治療後30〜60分ほど安静を保つ必要があります。効果や副作用など十分説明を受け、受診してください。

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